子供の小学校入学が近くなってきたけれども、私立と国立、公立の小学校はどう違うのかと悩んでいる家庭も多いかもしれません。
それぞれの特徴や進学する際の学費など異なる面が多々あるため、その違いを知っておくことは重要です。
まず第一にそれぞれの小学校の数ですが、全国に国立は70校、公立は約2万校、私立は約230校となっています。
公立は減少傾向にあり、反対に私立は近年増加傾向にあります。
私立の特徴としては、校風や教育方針によって取り組みも様々ですが、公立とは異なって私立の場合には入学試験があります。
入学するとそのまま高校や大学と進学できるのが最大のメリットと言えるでしょう。
私立を選ぶ家庭は教育熱心な親が多いことから、似ている環境の友達が増えるのも特徴の一つと言えます。
エスカレーター式であることから、学校生活の中で友達と学ぶことができるのもポイントと言えるでしょう。
小中高一貫教育を行っている学校が多いので、早い段階で大学受験を見据えながら、学習内容が難しくなっているところもあります。
基本的には教員の移動もなく、学校全体にまとまりもみられ、勉強から生活指導まで細かく行ってもらえるという利点があるでしょう。
国立の小学校の場合には、国立大学や国立教育大学の教育学部の付属に当たります。
教育研究施設として試験的な授業を受けることができたり、教員を志望している大学生が研修に訪れることもあるでしょう。
入学するためには試験はもちろんのこと、抽選によって選考が実施されるところもみられます。
公立の大きな特徴は、地域とのかかわりが深いことや、学費の安さが挙げられるでしょう。
歩いて通う子供がほとんどなので、放課後に友達と一緒に遊んだりと地元のつながりが強くなりやすいといえます。
学校の中には勉強ができる子もいればできない子もいて、運動が得意な子もいれば不得意な子がいるといったように、家庭環境においても様々な子供が見られます。
いろいろなタイプの子供が集まることから、自然とコミュニケーション能力が身についていきます。
公立の場合には学習指導要領にのっとって、ほかの公立と同じような進み具合で、同じ内容の学習を行うことになります。
教員はそれぞれの自治体の所属となり転勤がみられ、進級に伴って先生やクラスの環境が変化するのも一つの特徴といえるでしょう。
私立と国立、公立の決定的な違いとしては、学費の面が挙げられます。
公立は授業料は基本的に0円で、国立は10万円から25万円、私立となると100万円から150万円ほどが年間にかかることになります。
このように最大の違いが学費であることが分かり、公立は義務教育であるため授業料は無料です。
給食費や課外活動費などはかかるため、必ずしもお金がかからないというわけではありません。
それに対し私立や国立は公立と比べた時に、それなりのお金がかかることがわかります。
私立は授業料のほかにも入学金や施設整備費などの費用がかかることになるでしょう。
私立小学校で6年間に必要となる費用は学校にのみ支払う教育費だけで約500万円以上、給食費が約27万円、塾や習い事に約368万円で、6年間の合計で約900万円以上の費用がかかるのが平均的です。
入学した後の保護者の出番については、どの学校でも多くあることでしょう。
もちろん学校によって差はありますが、学校行事に参加することが義務付けられているものもあるほどです。
特に国立の場合には保護者の協力によって学校運営が組み立てられていて、学校運営や行事にかかわる役員を、在学中に一度は引き受けなければなりません。
学期末に行われる大掃除や遠足、文化祭や運動会などの運営に関しても、保護者の協力が求められるでしょう。